ふたりでがんばった
(と勝手に思っている)
立会い出産
2005年4月
昨年の8月に妊娠が発覚して以来、本当にいろいろありました。
妊娠がわかったのは妊娠のほぼ1月後。
生きてるのか死んでるのか、小さすぎて全くわかりません。
初めて生きている事が確認できたのはその数週間後。
身長たったの5mm!!
それでも「小さな心臓が『ピコピコ』動いてた」のが超音波で見えたらしい。
以来我が家では「ぴこたん!」(単純)と呼ぶようになりました。
その後すぐに切迫流産で入院したり、そのせいで嫁が仕事をクビになりかけたり。
初期の悪阻(つわり)はかなりきつくて、車で買い物に行っても30分も歩いているとみるみる顔色が悪くなってゆく。
食べられる物もその時になってみないとわからず、「これ食べたい」と言って買っても、帰宅して食べようとすると「臭いがきつくて食べられない」なんてことが多く、一時的に激痩せモードに突入。
最後は○○インゼリーまで買って食べさせたっけ。。。
最初の病院がイマイチ良くなかったことから、ネットで片っ端から産院を調べまくり、何週間もかけて5軒くらいは直接見に行ってようやく今の病院を決めた。
変な産院で嫌な思いをしたくないが、ドンドン時間は無くなっちゃうし、これも結構不安だった。
つわりが終わって大分楽にはなったが、それでも通勤途中(特に帰り)に座れなくて気分が悪くなり、何度も途中下車して気分を整えながら帰ったこともしょっちゅう。
日本ではめったに座席を譲ってくれないってぼやいていたっけ。。。
それがなぜか新婚旅行のときだけは絶好調で、毎日400キロくらい車で走った上、1万5千歩以上歩いてたのに全然平気。
超!親孝行なぴこたんだった。
臨月に入ってもわりと快調な日が続き、週末は毎週欠かさず「二人で遊ぶのもこれが最後だ」と二人で遊びに行ったり、ベビー用品を買いに行ったりと動きまくっていた。
そんなこんなでいつのまにか出産予定日直前となっていた。
PartI ぴこたんの出産予定日(水曜日)の3日前。
予定日直前の日曜日の時点では“まだまだ、当分、ず〜と先!”って感じで、あいも変わらずよめさんバリバリ元気ハツラツ!
「出産前にどうしても行っておきたい」
と言うので、一時間半ほど電車に乗り、東京都内のゴッホ展に向かうが、あまりの長蛇の列(一時間待ち)にあきらめ、皇居を散歩してから食事をして、計10時間近く歩き回り、夜の11時頃帰宅と、いつもながらのスーパー妊婦ぶりを発揮。
しかし私は、嫁の友達が渋谷で破水したと言う話を聞いていたので、内心けっこう心配していたのである。
ところが・・・
「来週はもっと早い時間に行こうよ。」
「え?ぴこたんは???」 (・o・)
「大丈夫!この状態なら絶対に生まれないよ」
まったく、なめた妊婦である(笑)
火曜日はは産婦人科での診察日。
あまりに「まだまだ」なので、ちょっと刺激を与えて、子宮を緩める注射を射ってきたそうで、「早ければ明日明後日には生まれるかも?」 とのこと。
おぉっ!事態は急展開か????
と一瞬思ったが、「それで無理なら来週だって〜」と言われ、「じゃ、やっぱりゴッホ展だな」と二人で笑いあった。
ところが、翌水曜日。当初からの予定日である。
朝起きると「陣痛が始まったみたい」と嫁が言う。
しかも15分に一回から10分に一回と徐々に間隔が縮まっているらしい。
まだ全然余裕があって、どう見てもすぐに生まれるわけでもなさそうだったが、今なら私が病院まで送っていける。病院まで車で15〜20分ほどかかるので、ギリギリになってからタクシーを呼ぶのはちょっとつらいのだ。
(タクシー代もバカにならんのです!)
病院に電話で状況を説明すると、「とりあえず来てください」と言われたので、入院準備をまとめて、シャワーを浴びてから、さらに食事を取る。
(余裕あるなぁ・・・)
ついでに、記念写真を撮ってしまった。最後の妊婦姿である。。。
臨月のわりにはあんまりお腹が大きくならなかったので、
近所の人にはギリギリまでばれなかった(笑)
(おかげで妊娠線もできずに済みました。 毎晩きちんとケアをしてましたが)
ようやく準備が終わって出発直前ってときに病院から電話が入る。
「遅いので連絡しましたが、大丈夫ですか?」
確かに時間かかりすぎ(笑)
それにしてもずいぶん丁寧な病院である。
妊娠本を20冊は軽く読んでいた嫁が(ほとんどマニアだ!)、陣痛が長時間に及ぶと食事が取れず、スタミナ負けしてしまうと言うので、途中コンビニでおにぎりとお茶を買って万全な体勢を整えはりきって病院へ。。。
病院に到着すると、すっかり仲良くなってしまった受付のKおばちゃんと、さらに二人の看護婦が奥からあわてて出てきて「いよいよ〜??!!!!」と総出で出迎えてくれた。
しかし、Kおばちゃんに、「ニコニコしているほど余裕があるならまだまだよ〜」と言われてしまった。
2階に上がって診察を待つ間、いつのまにか嫁と友達になってしまった事務のHお姉さんに挨拶。
「下で、まだだって言われちゃった〜」などと言うと、これまた顔なじみの看護婦さんが奥から出てきて、
「私なんて2度もフライングしちゃったわよ〜(笑)」といって、なぐさめて(?)くれた
簡単に診察が終わり、隣の出産+入院病棟へ移動して※LDRに入る
※LDRとは
陣痛
(Labor)、分娩 (Delivery)、回復
(Recovery) の頭文字をとったもの。
陣痛〜回復までを移動せずに一室で過ごせる病室のことである。
普通は、出産直前に陣痛室から自分で歩いて分娩室に移動するのです。
相変わらず豪華な部屋である。 <これが噂のLDRだ!> へ
以前助産士さんからあまりの痛みにLDRのベッドの取っ手を壊した人がいるって聞いていたのだが、このとき実際に本物を見てビックリ!
「こんな丈夫なのをどうやって壊したんだ〜」
私が本気を出しても、どうやっても壊れそうにない
「そんなに痛いのか・・・」
ふたりして目が点になってしまった。
そこでベッドに横たわり看護婦さんに※分監(分娩監視装置)をセットしてもらう。
※分監とは
8センチくらいのセンサーが二つくっついていて、子供の心音を聞きながら脈拍を記録し、さらに子宮の収縮を測定するもの。
陣痛の間隔や強さが連続的に記録され、子供に異常がないかがどうかも一目でわかる。
※これが分監だ!
ぴこたんの脈拍は140〜160位(けっこう速いんだ)で、陣痛が来て嫁が苦しみだすと上がって来る。
腹に力が入ると、ぴこたんもやぱり苦しいらしい。
張りのほうは単位とかは良くわからんが、普段1桁のものが、陣痛時には60くらいまで上がってくる。
「まだまだだね〜。人によっては振り切るくらいまで上がるんですよ〜」(100ちょっとで振り切る)
とのこと。
「ってことは、この2倍くらい痛くなるの〜!!!」 (ToT)
と嫁が聞くと
「痛みと数字とはちょっと違うのよね〜。所詮機械だから」
ちょっと安心した・・・
分監をはずして会計へ
おばちゃんに「やっぱりフライングでした〜」と報告。
笑われた(笑)
はずかし〜 (/o\)