ついに気に入った土地を見つける!

 

 

10/7

 

ようやく「二目」惚れする物件にめぐり合えた。

しばらく前からネットで見ていて、なんとなく気になっていた物件(更地)であったが、改めて良く見ると結構条件が良い。

周辺はわりと高級住宅地域で治安も良さそうだし、川が近いので地盤の心配はかなりあるが、川原が公園として整備されていて、環境はものすごく良い。以前から狙っていた地域なのだ。

 

夜中に慌てて行って見るとK駅徒歩13分。敷地周囲をよ〜っく観察する。

西側前面道路はアスファルトではなくコンクリート舗装の袋小路で見栄えが悪いが、特に道路が沈下している感じはないし、正面道路よりも私道も敷地も上がっているため水が溜まる恐れはなさそうである。

また、コーナーの土地なので車の出入りは悪くない。

周囲を眺めても苔はないし、割と乾いていそうだ。

 

敷地の西側は道路と隣家の駐車場。北側も駐車場

南側は地主らしい家で、現在の所、築40年近い住宅が境界からけっこう下がって建っている。2階などは敷地境界からmくらい下がっているようだ。

敷地が相当広いのだから、わざわざ隣接して新築はしないだろうと希望的観測をする。

 

唯一東側には荒れ果てた庭と廃屋が並んでいて、ちょっと不気味。

それに、全部つぶして大きく建てられちゃうとちょっと暗くなるかも?

と、隣家を覗きに行くと、手前側の住宅はまだ新しく、当分建替える恐れはない。

奥の廃屋はその隣の1m程度の通路で接道しているだけなので、手前の住宅ごと取り壊さないと合法では新築できない。

違法でも、通路がが狭すぎて工事が大変過ぎて、おそらく不可能だと思う。

 

となると、当分の間は四面とも日当たり、風通し共に期待できる。

まずまずである・・・

 

次に、周辺環境をチェックしに、付近を歩いてみる。

まず、駅まで歩いて通勤路と時間をチェック。13分なら十分近い。

川沿いの道も綺麗な照明があって雰囲気がすごく良い。

 

次に、敷地の周りの店舗のチェック。期待しているだけに30分以上かけて丁寧に周る。

徒歩5分圏内にメインストリートが2本あるため、かなり便利な土地である。

ちょっと歩いただけでも市立図書館を始め、24時間スーパーなども多く、遅い時間でも結構店が開いている。

ここまで便利な地域だって思わなかった。実際に見てみないとわからないものである。

その上、新しくて綺麗な家が多く、治安もかなり良さそうである。

 

周辺環境は120点満点!  \(^o^)/

 

夫婦揃って敷地そのものよりも、周辺環境の良さにすっかり惚れてしまった。

 

 

週末の昼間、再び見に行ってみると、やっぱり前面道路がコンクリート舗装の私道で、雰囲気があんまりよろしくない。

しかし、十分我慢の範疇である。

昼間も見て、夜も見て、何度も見て、決めました!!!  (ぱんぱかぱ〜ん!)

 

すぐに業者のM山建設」に連絡を取って土地を押さえてもらい、価格交渉に入る。

更地1650万がどこまで下がるのか?このまま新築すると、いくらウチが建築会社で格安で立てられるとは言っても、それなりの大きさにすると3000万は超えてしまうのである。いくらなんでもこれは辛い。。。

しかし、しばらく売れないで残っていた物件だから買い叩けると踏んで強気の交渉。

 

同時にウチの会社の専務にも話をし、K市で不動産屋をやっている昔の部下にも一通りチェックしてもらい、OKをもらう。

 

その週末は1泊2日で、山で亡くなった友人の慰霊登山。

どうしてもキャンセルできないため、嫁さんだけで担当と話してもらった。

 

下山して嫁の話を聞くと、「担当のY口さんって非常に良い人で、信用できる人よ、大丈夫!」

と言うので、「不動産の営業って100%愛想だけは良いから、良い人かどうかは一度会っただけじゃわからないよ」

と釘をさす。

「いや、絶対に良い人よ〜」と嫁は言い張る。

 

しかし、顔だけはニコニコしていても、裏で何をしているのかわからない営業が非常に多いのだ、この業界は。。。

 

後日、仕事がおわってから(夜)嫁と二人で打合せに行く。

色々話しているうちに、

「建築はウチでなさいますか?」

と聞かれたので、

「建築会社勤務なので、当然自分で建てます」

と言ったら

「へっ???」っと驚かれてしまった。

 

どうやら嫁さん、何も言ってなかったらしい。

Y口さん、かなりオタオタしている。

変なことを言われる前にと、すかさず「建築条件ついてませんよね!」と釘を刺し、OKをもらう

(ざまみろ!)

 

普通のお客なら、「ウチで建てれば割引します」なんて言われてそこで建てる事が多い。

確かに、土地ごと買えば建築費は値引きしやすいから、わざわざ高い金を払って他社で建てる人も少ないもののである。

きっと建築条件付で売れなかったもんだから、客寄せ用に条件はずしたんだろうな、きっと。

 

値下げについては、まず申込書にサインした上で、土地の担当に相談しないとどの程度下げられるかわからないとの事だった。

「申込書書いて“買う”って意思表示しちゃったら値引きできないじゃないですか」

とゴネたがダメだった。

 

「じゃ、要らない。売れ残って値下げした頃また来ます」

とでもタンカ切ってしまえば値下げできたかもしれんのだが、そこは惚れてしまった弱み。

地域的に考えれば決して高い値段ではないので、他に売れちゃう可能性が十分高い。

どうしても欲しいと思ってしまうと、やっぱり足元を見られちゃう。。。

 

しかたなくその場で申込書にサインして、値引き希望を200万とした。

どうなるかな?

 

 

 

 

 

数日後、「申し訳ありませんが値引きできません」との連絡がくる。

 

「ここで断ったら交渉権が無くなります」

との事だったが、私もそのとき仕事でお客様との打合せ5分前だったため、即答できない旨を伝える。

「同業者だったらわかりますよね」とお願いして、返答の延期を求めた。

Y口氏も「まだ大丈夫です」と言ってくれたので、無理を承知で再度交渉してもらった。

 

 

 

翌日は水曜日で不動産屋はお休み。

 

しかし、翌々日もそのあとになっても、全然彼から連絡が来ない。

 

嫁が心配して「電話しなよ!」とせっつくのだが、向こうから連絡をくれることになっているし、下手にこちらから連絡して足元を見られても癪に障るので黙って待っていたが、あまりにも連絡がない。

 

値引き交渉上、私からの連絡は避けたいので、嫁に電話させると、

「すでに次のお客と交渉に入ってしまった」

との事である。

 

細かい話は良くわからないけど、「断りを入れたのはこっちからだ」と言われたわれたらしい。

それも、怒ったような口調で。。。

 

 

「なんだとぉ〜!ふざけるな〜!!!」(激怒)

 

 

すかさず担当に電話を入れる。平謝りの言い訳口調、しどろもどろで何を言ってるのか要領を得ない。

ようやく整理してみると、どうやら先日の電話で即OKを出さなかったためにすでに断った事になっているらしい。

 

こちらから話を整理して

「あの電話一本で断った事になっているのか?」

 

と確認すると、ホッとしたように

 

「そうです」

 

とようやくはっきり物を言うようになった。

「あの時、交渉権は無くならないって言ったじゃないですか?言いましたよね!

と言うと「そうですよね。でも、他の担当のお客様が交渉に入ってしまったのでどうにもなりません」との事だった。

 

 

 

「「「このやろう!なめやがって!!」」」

どうせ、テメ〜のところで建てるって言われて手のひらを返したんだろ。

わかってるんだよこの馬鹿野郎!(大激怒)

 

 

なんて言ってもすでに手遅れなので言うのはやめた。

売れ残り物件なので、すぐに客がつくとも思えず、こちらからプッシュしなかったのもまずかった。

早めにわかれば、M山建設に直に乗り込んで一悶着できたはずだ。

 

結局

Y口なんぞを信じた私が馬鹿だったのだ!!!

 

まさか、はっきりと口に出して言った事をそっくりひっくり返すとは思わなかった・・・

 

 

しかし、いくら文句を言おうと、M山建設としても、建築工事ごとの契約の方が美味しいのであるから、どうにもならん。

これは、担当だけの問題じゃなく、会社全体としての良識の問題である。

 

地場の工務店なのに、こんなことやってたら信用をなくすぞ〜

 

 

少なくとも、私が人に相談されたらここの工務店は勧めませんよ。

儲かるからって平気でウソをつくような会社なんて信用できるわけありません。

 

 

 

 

多少罪の意識があったのか、Y口氏

「交渉が不調に終わる可能性も少しはありますから、結果がわかったら連絡します」と言って電話を切った。

 

 

その直後嫁さんからY口氏からはっきり俺が断ったと言われたと聞いて

 

「え〜、なんでさっき言わないんだよ!」

 

って怒っても後の祭り。それを聞いていたら、

「ウソ言ってんじゃね〜よ!。俺には大丈夫って言ってただろう」

 

「どうなんだ!!!!」

 

と相当責められたのに。。。

 

 

あ〜腹が立つ!!!

 

 

だいたい、口先だけで適当にごまかしたり、私に直接言えないからって、嫁の方には強気で対応したり。

そういう態度が腹立つんだよ!

これだから建築の営業って嫌いだ!

 

 

 

 

 

 

嫁はそれでもY口氏を信じて「連絡が来るかも?」って期待していた

しかし、私は全く信用していなかったので、

「連絡なんか来るわけないよ」

向こうからすれば、もうすべて終わった話なのである。

とっくに忘れてるって・・・

「もし万が一向こうから連絡が来たら、彼が良い人で上司に言われて泣く泣くこっちを断ったって認めるよ

と言っておいた。

 

で、数日後

案の定何日経っても連絡が来ないので、嫁にせがまれこっちから連絡した。

Y口氏「何でまた連絡が来るんだ?」ってビックリした感じだった。

(そりゃそうだよ)

 

で、予想通り、「無事に契約しました」とのこと。

このときにようやく文句を言ったけど、向こうからも強気で反論されてしまった。

すでに何日も経って後ろめたさがなくなっていただろうし、既に契約も終わったので、いまさら私がごねてもどうにもならないから、当然強気。

こういうのはタイミングが大事なんだよなぁ・・・

いつか、仕事がらみで会ったらギャフンと言わせてやる!

 

 

 

 

しかし、しばらくの間は悔しかったが(特に嫁)、新築は返済がきついので、流れて良かったと思うことにして再度仕切りなおし。

 

また、改めて新築や築浅などの高額物件は避ける事にした。

予算を出せば出すだけ良い物権が手に入る。しかも、今のこの低金利。借入限度額も高ければ、支払う利息は安いときたもんだ。

それで欲が出なければたいしたもの。あとちょっと贅沢しようって気持ちから、気づいて見れば高額借金を抱える事になってしまう。

 

改めて初心に帰り、激安物件に絞って捜そう!

 

 

 

今思えば、このとき新築しなくて良かったと思っています。

やっぱり3000近い借金はきつすぎる。

 

また、大型台風が続いた翌秋に、台風の中を車で図書館に向かう途中、この近辺が水没していて車で走れず、Uターンして帰ったことがあった。

 

あの敷地は大丈夫だったのであろうか?

 

ちょっと心配し、そして胸をなでおろした。。。

 

 

 

嫁さんは、この一件でかなり消耗したらしい。

この数ヶ月遊びにもいかず物件捜しばかりで疲れたし、来年からは賃貸で良いからしばらく家捜しはお休みしようと言い出した。

 

確かにこのところ、家捜しばっかりで二人とも精神的な余裕がなくなっている。

私も、気分転換もかねてしばらく物件情報は見るのをやめることにした。。。

 

 

 

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