ついに引渡しの日が来た!

 

たったの3日間で怒濤のごとく車を手に入れてしまったわけだが、家の契約もすでに目の前にせまっているのである。

住宅の契約書類と車の登録書類と、住所、本籍の移転(ついでに免許証などの住所変更)などが重なった猛烈に忙しい1週間はどうにかクリヤーできたわけだが、おかげで翌週は山積みされた仕事をさばくのが超大変だった。

 

それでもなんとか、一日だけ気合で早あがりして、出来上がった結婚指輪を受け取りに行った。

そう、すっかり忘れていたのだが、我々は入籍一月半という、超新婚さんだったのである。

「指輪代がもったいないので“ポテコ”でいいじゃん」

なんて言っていたのだが、実際に指輪を渡したときの嫁の喜んだ顔を見ると、「買って良かったなぁ」とちょっとだけ思った。

 

 

土曜日はお休みである。

私は朝からカーステの取り付けや、ビール片手に洗車など。

来月から無職になる嫁は、医者に行ってからアルバイトの面接。

しかし、医者は休診。

おかげで余った時間をもてあましながら向かった面接は、池袋まで行って、スカ。

なんともついてない本日の嫁である。

次の面接はなんとお台場まで足を伸ばした。とある有名な中華レストランである。

 

じつは、このころから麻婆豆腐にはまってしまった嫁は、たまたま求人が出ていた某有名店にマーボーのコツを盗みにアルバイトに行こうと企てたのであった。(笑)

これがなんと、向こうのツボにはまってしまったらしく、即採用決定!

面接で麻婆の作り方をいろいろ聞き込んできたので、早速作ってみる。

なんと!それだけで自作マーボーのレベルが数段アップしてしまった。さすが!!である。

 

 

1/27(火)

いよいよ本番。金銭貸借契約である。

午前中は役所に行って転出入の手続き、ついでに印鑑登録、住民票、運転免許証の住所変更などをまとめて処理して、午後は一人で銀行に行ってローンの手続きである。

が、気合を入れて行った割にはすぐに終わってしまい拍子抜け。

簡単すぎて、この日どういった手続きをしたのか全く覚えてないくらい。

なので、ここで書きたくても書けないのである(笑)

 

とはいえ、ついに1000万円を超える借金を抱えてしまったわけだ。

 

となると、もう浮気をして嫁と別れたりなんて、するわけにはいかなくなった訳で、この上慰謝料などを抱えてしまっては首吊り確定してしまう。

よく、「子はかすがい」と言うけれど、ローンも十分かすがいとなることをはじめて知った。

なので、現実問題として「浮気相手が見つかるのか?」などと言う切ない疑問は当分の間、私には無縁である。。。

あくまで、「ローンを払えなくなるから浮気ができない」のである。

 

くだらないことを言いつつも金銭貸借契約が無事終了したので、ほぼ「Mさん家」の取得は決定となった。

そこで、庭の物置に荷物を運ばせてもらえるように板ちゃんを通じてMさんに頼んでOKをもらう。

仕事が早く終われた夜などに自転車などの邪魔ものから徐々に運んで行った。

 

今のアパートに引っ越すときは冷蔵庫などがなかったので、自分の乗用車だけでがんばって引越ししてしまった。

(とは言え、大量に荷物を持っていたため、残業の合間に遅くまで往復しても3ヶ月近くかかってしまった)

 

今回は距離がちょっと遠いのだが、それでも何とか自分たちでがんばるつもりである。

前回と違って冷蔵庫や洗濯機などの大物もあるため、一日だけはトラックを借りて運ぶ予定である。

それまでに、運べる物だけでも運んでおくつもりだ。

 

 

今回は土地の登記などは嫁の父が行政書士なので、我々の登記手続きの中から、行政書士でできる範囲のことを安くやってもらうようにお願いした。

元々たいした金額でもないので頼むのも面倒なのだが、今後のことも考え「お義父さん」を頼ることにした。

これは、結婚してからずっと無視されっぱなしで

「あっ、お邪魔「ああ!」・・・してま・・す・・・

以外はまったく話したことがないお義父さんの「プライド」をくすぐって、なんとか話をするきっかけを作るための作戦である。

そのうえ、手数料までも安上がりとなってしまうという、非常に奥の深〜い二重の作戦なのであった。

 

事前に板ちゃんにOKをもらい、お義父さんができる範囲や必要書類などを聞くのだが、こういうことに不慣れなせいか、いくら説明してもらっても全然理解できない、質問をすれば返答できないと、彼がちゃんと理解していないことは明らかであった。

しかも、いろいろと私が記入する書類なども持ってきてくれるのだが、こっちもちゃんとわかってない。

(結局何にもわかっていないのか?)

彼の場合、どこがわかってないのか自分で把握していないのだからどうにもならない。

仕方ないので、こちらで質問事項を整理して、わからないところを洗い出し、聞いてきてもらうことを整理してあげた。

 

「不動産の営業なんてたいしたことをするわけでもないから誰でもいい」と思っていたのだが、人柄がよくってもこれではやっぱり困る。

私の分の書類は、わたしでもポイントはわかるので、質問事項を整理することができるのだが、登記の仕事については全くの素人なので手が出せない。

そのうえ、お義父さんには、嫁さんが板ちゃんの受け売りで連絡するものだから、よけいに話が混乱して訳がわからなくなってしまうようだ。

「ちゃんと調べて教えてくれ」と申し入れたが、やっぱり駄目。

お義父さんは、「あとは直接行ってその場で司法書士と話すよ」と言ってくれた(スミマセン)

 

 

2/5(木)

ついに本契約の日がやってきた。

午前中嫁と役所に行き、書類を揃えて銀行へ。契約は13時から。

お義父さんよりも先に行って待っていないと失礼である。それに、お礼を言いがてら世間話などをしたいので、ちょっと遅くなってしまったがあわてて銀行へ向かう。

時間がないので、昼飯は抜こうと思っていたのだが、嫁が食事をしたいと言うので、二人で慌ててかっ食らった。

結局銀行へ到着したのは13時ギリギリとなってしまった。

 

慌てて部屋にはいると、既に全員そろっており、板ちゃんと銀行の担当「M島氏」だけが来ていなかった。

一人で気まずく待っていると思っていたお義父さんは、すっかり司法書士の先生と盛り上がり爆論を交わしていた。

おかげで、お礼を言おうにも口を挟む隙間がまったくない。

 

13時を回ったのに、板ちゃん達は来ない。

書類作成などで遅くなっているのだろうか?

ここでようやく「遅いね」と、お義父さんが嫁に声をかけた。

「今だ!」慌ててお礼を言おうと気合をいれる前に、間髪をいれずに司法書士と話しはじめてしまい、またしてもお礼が言えなかった。。。

 

板ちゃんと銀行の担当が戻ってきたのは13時を10分以上過ぎてから。

たまたま私がトイレに行ったところに談笑しながらのんびり階段を上がってきたので、ばったり会ってしまったのだ。

 

(こいつら、みんなを待たせてなにのんびり飯食ってんだ!ちょっとは慌てて帰って来い!!非常識な!!)

とちょっとムっとしていると

「あ、どうもすみませ〜ん」って、全然平気。

どうやら、客をなめてるらしい

 

彼らが帰ってきてから、10分以上は待ったであろうか。ようやく契約の開始である。

ところが、M島氏はまだ書類作成中とのことで、こっちに出てこない。

全く段取りの悪いやつである。

 

第一、   何日も前から契約だってわかっていたのだから、

書類くらい作っておくのが当たり前だろが!

終わってないなら飯抜きでやれよ(怒)

飯なんて食ってる場合じゃないだろ。

なんでこの程度の一般常識がないんだよ!まったく!!

 

長々と不動産の説明をしている間に、徐々に書類が出来上がってその度に一枚ずつ持ってくる。

そのたびにサインして捺印するのだが、不明な部分を質問しても答えられなかったり、違う書類を持ってきたり、そのうえ何度も書類の作成ミスがあって同じ書類に何度もサインさせられた。

私もいい加減腹が経ったが、それでも平然としているのだからたいした担当である。

 

いつまでたっても書類がそろわないので、長ったらしい説明もとっくに終わってやることがなくなってしまい、皆雑談にふけるしかなくなってしまった。

お義父さんは相変わらず司法書士とガンガン話しているし、我々は「Mさん」が一人だったので気を使って色々話しをした。

 

そんなこんなで結構待たされたあと、ようやく書類が揃い、無事に契約が終了した。

と言われはしたが、「まだ何か書類を忘れてんじゃないの?大丈夫?」と再確認してようやく終了。

 

最後に、「Mさん」から家の鍵を受け取って、

「Mさん家」は正式に我が家となった。。。

 

 

 

 

 

 

 

義父と司法書士の先生はこのまま法務局に直行し、名義変更の手続きはいる。

「じゃ、行きましょうか」と部屋を出ようとするお義父さんに大慌てで「今日はありがとうございました」とお礼を・・・

言う暇もないまま、目もあわせずに出て行ってしまった。

結局、この日お義父さんとは一言も話せませんでした・・・

 

 

 

 

 

 

 

 -後日談-

 

司法書士との間にちゃんと話が通ってなかったらしく、お義父さんがやることになっていた手続きのほとんどを司法書士がやってしまって、たいしたことができなかったそうである。

お義父さんはあらかじめ確認して、資料もいろいろ揃えていたのだが、ほとんどが無駄に終わってしまったそうである。

ちゃんと仕事してよ、板ちゃんとM島さんよぉ・・・

 

さらに、この契約より約半年後、M島氏から電話が入った。

「契約時に作成した書類に間違いがあったので、訂正してください」とのこと。

 

 

今まで半年間、何をやっていたんだぁ!!!!!!

バカめ!

銀行まで来いと言われたらブチ切れてやろうと思ったのだが、郵送すると言うので、怒りを納めた。

さて、書類が届くと、本当に簡単な記入ミスと、捺印忘れである。

 

「こんなミスくらい、何でその場で気付かないんだ?」と、あきれ果てた。

だいたい、事務処理時に担当から指摘されないのか???

しかも、なんだったか忘れたが、非常に重要な書類である。

これがないと金貸せないだろうってくらいの・・・

 

ひょっとしたら本契約から半年間、書類をほったらかしで

事務手続きも何もしていなかったのではないだろうか?

 

そんなことってあるの?

銀行だよ?

しかも、ローンの契約書類だよ??

こんなにいい加減で良いものなの???

 

殿様商売をしていると、人間もなまくらになるようで・・・

 

 

 

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